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食道がん

食道がん

食道がんは、胃がんや大腸がんと同様に食道の内側にある粘膜の表面から発症します。そして、食道壁の粘膜内にあるがんを早期食道がん、粘膜下層まで広がったがんを表在食道がん、粘膜下層以深まで広がったがんを進行食道がんと言います。悪化するとリンパ節への転移や、大動脈・気管などへの浸潤も見られます。
国内では1年間あたり10万人中17.9人が食道がんを発症します。発症にはタバコとお酒が誘因になるため、男性が女性の6倍程度発症しやすく、好発年齢は50歳以上、70代が最も多いです。5年間生きられる確率である5年生存率は個々のステージによって違い、ステージ0の場合は88%程度、ステージⅣbの場合は20%程度と考えられており、病期が進むと予後が悪くなる疾患です。
症状が現れる前に早いうちに見つけることが1番大切です。国内の食道がんは、9割以上が扁平上皮がんというタイプで、欧米でよく見られる腺がんというタイプの食道がんは5%以下です。

症状

早い段階の食道がんでは自覚症状が乏しいですが、悪化すると咳や体重減少、声のかすれ、背部痛、胸痛、つかえ感、しみるなどの違和感、のどの痛みなどの症状が出現します。このうち、声のかすれや咳などの症状はがんが神経に浸潤すると現れます。

診断

食道がんを診断するためには内視鏡検査が不可欠です。胃カメラ検査を行っている時に偶然発見される場合もあります。内視鏡検査では粘膜の凹凸や色を目で見て確認します。また、必要に応じて組織検査を実施することで、がんを確定診断します。他にも、特殊な2つのレーザー光を照射して画像処理を行うことで、どこまで広がっているかを確認します。

胃カメラ検査について

治療

食道がんの治療法は外科手術、薬物療法、内視鏡的切除、放射線治療の4つに分けられ、各々の治療法の特徴を踏まえて、1つもしくは2つ以上の治療法を用います。当院では食道がんと診断された場合、患者様のご希望に合わせて連携先の高度医療機関をご案内いたします。